お登りさん日記

ほぼ岩の記録。課題のネタバレはがっつりするので悪しからず。

梅雨の合間にグロバッツスラブを登った

SくんHくんと週末ジムの約束をしたところ、なんか週末にかけて連続で晴れてない?となったのでぬるりと小川山へ。

みんな特に目的があるわけじゃなかったので、僕の希望でグロバッツスラブへ。

グロバッツスラブ(初段)

クジラ岩の誰もいない側に降り立ち、各々アップ。岩のコンディションは、晴れてた割にシケってる感じ。梅雨の合間だしまあ仕方ない。

30分くらい周りの易しいグレードの課題でタラタラアップして、いざ本命へ。

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スタートポジション。意外と高め。

スタートは左手ガバと右手二本指ポッケ。 左手出して、足上げて、隣のポッケを持って、え?次何にもなくない?となる。

どうやらめっちゃ手を伸ばしてアンダーに親指を突っ込むしかないらしい。

ジリジリ伸びて、到達。殆ど親指でしか耐えてないのでしんどくて落下。

他に何かムーブないの?と何トライかして探るも特になさそう。

がんばって親指を突っ込む。耐えすぎて腱鞘炎になるかと思った。

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親指を刺したところ。遠い!

でも、親指いてー!と話しても二人とも全く共感してくれず、踏ん張ってる左足先のほうが痛いとのこと。

多分、足よりも保持で耐えようとしすぎてるんだろう。他の人より重量級なのに足で負荷を減らせない僕…。

なんやかんやトライして、親指突っ込んで、左手プッシュ場所を探って、ここかな?といったところを押したらすっぽ抜けて落下。プッシュが抜けるとびびる。

もう一度よく探って、もうちょい大きめに膨らんでるところをプッシュすることにしたら体が安定して足が上げられた。

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プッシュして足上げしたところ。

そこから親指で耐えてるところに人差し指を足して、体勢を上げてマッチ。また足を上げて、左上のガバへ手をのばす。ここまでくれば勝ったも同然。

と思ったけど、さらに左上にガバがあり、めっちゃ伸びないと届かない。足もないので向きが悪い状態で振られに耐えないといけないらしい。

正気か?と思ったけど意を決して足を切る。スラブ面をザリザリ滑ったおかげであんまり振られなかった。

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伸ばして届いたところ

あとは怖めだけどガバが続いているので気持ちを落ち着けて突破。本日完登一番乗り。めっちゃ強いSくんに勝てたのも相まって嬉しい。

初のスラブ初段ゲット。足への荷重の上手さを求められるザ・スラブって感じではなかったけど花崗岩のポッケを堪能できる内容で良かった。 高いけど下地はマット2,3枚あれば安全なくらい。 難しいのは中間で上部は恐怖核心だけど難しくはないので、充実感を感じるには結構いい感じ。

でも高さに慣れてないとかなり怖いかも。逆にめちゃくちゃ怖い!とは思わなかったので自分のネジがぶっ壊れ始めてることも感じた。

僕が登った次のトライでSくんも完登。Hくんも数便出した後、次で登れなかったらやめます!と宣言したトライで完登。ナイス背水の陣。

僕は次でラストトライ!とか言っても大体余裕で敗退するので尊敬する。

なんだかんだみんな30分くらいで登ることが出来た。初段の中では少し易しいのかも。

時間もまだ10時半とかだったので穴社長へ移動。

穴社長とかいろいろ

穴社長側は日陰になるのでコンディションはシケシケ。

前にそこそこ乾いてたのに敗退したからかなり自信がない。

案の定前回到達していた3手目まで行けず、弱くなったわーとか言っていた。

Sくんは結構安定して3手目まで進んでいたが、その後に苦戦。Hくんはコンディションを見て早々に撤退していた。

僕も全然可能性がない感じだったのでさっさと諦めて昼寝。

みんなやらなくなってしまったのでSくんも撤退。なんかごめん。

寝て起きたらふたりともライトスパイヤー(3級)をやっていた。

どうやらなかなかのお買い損課題らしい。

お買い損でも3級ならシュッと登ったるわ!と取り付いたものの、中腹のカチの後から急に何もなくなる。

意味わからなくなって落下。3級フラッシュ出来ない男…。

Sくんリサーチによるとカチの後に左手でアンダー持ち出来るホールドがあるらしい。

取り付いて触ってみると確かにアンダー持ち出来る…ような…感じがしないでもない…かも。

ガリっと握って足を上げてえいやでリップを叩いたらガバだった。助かった。

3級な感じはあまりしない。個人的には1級でも違和感は無い。SくんHくんは2級くらいと言っていた。

続いて隣のレフトスパイヤー(1級)をトライ。

アンダーガバスタートで悪めの足は踏ん張って耐える。 初手は穴社長のスタートくらいの保持感。 足を上げるけど悪い!

左手をアンダーにピンチできるらしいけど、下地の根っこが怖くて落下。

次のトライで勇気を出してアンダーを取る。今度はいい感じに持てた。

相変わらず悪い足を踏ん張りながら上げて、リップへ。マントルは簡単。

難易度はライトスパイヤーとあんまり変わらなくない???と思ったけど普通に否定された。僕のグレード感はカス。

たしかに初手は悪めだし、2手目出しも足の関係で悪めなのでライトスパイヤーより難しいというのもわかる。でもライトスパイヤーは3級の事前情報があっただけに難しく感じた。

Sくんもレフトスパイヤーを完登。 Hくんはライトスパイヤーを完登。学生時代からの因縁だったらしい。僕もこういう圧倒的成長を感じたい。

みんなスラブは満足したので、クジラ岩に戻り今度はエアー船長に挑戦。

だが、めっちゃムズい。スタートのガバの向きが悪く距離が出しにくい。届いてもエイハブ船長の核心をランジで止めないといけない。

意味わかんねーwと何回かぴょんぴょんして敗退。めっちゃ登りたい!って感じじゃないけど定期的に遊びたい。

その後は緑のマントを3トライくらい触って初手も出来ずに敗退したりした。小川山、実はグレード感厳しめ??

昼過ぎになったしお目当てもないので移動しようとなり、またしても僕の希望で崩壊後エリアのバルカンをトライすることにした。

バルカン(初段)

元々二段で、グレードのわりに易しいという話もなかったのに何故か新トポでダウングレードされた課題。

下地は最悪レベルだけどどっかぶり真っ向勝負でなかなかそそられる見た目をしている。

なんとなしにスマホのアプリで角度を測ってみると155度。滾るぜ。

現地について、僕以外の二人は一旦休憩モード。

先んじて僕がマット設置と下部のムーブ解析にかかる。

スタートからいいポジションに悩む。というのも、洞窟みたいになっている裏側にガバが沢山あり、バルカン側にはあまりいい足が無い。フックして荷重を殺したいが丁度いいのを探すのに難儀した。

初手も右のポッケか左のガバか悩ましい。

ポッケは取るのは簡単だけどそこから動くのが難しい。 ガバはそこそこ遠く、取るのが難しいが取ったら色々動ける。といった感じ。

両方試してガバから行くことにした。

足は右側のいい足を見つけて、ヒールとかして殺しつつ距離を出すことで割と安定する。

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離陸して初手。これだけでもそこそこ悪い。

そこから手にヒールしてポッケ。からのブラインドで向きの悪いガバカチへデッド。 が、全然無理。ほんとにこれなの?という気持ちになる。

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ポッケを持って次のデッドのために姿勢を整えるところ。左足が心許ない。

この辺まで解析したところで二人が昼寝から起きてくる。

Sくんに助けを求めるが、同じところでハマる。しかもガバカチへのデッドに失敗してお尻を強打。僕のマットの配置が良くなかった…運転もしてもらっているのに申し訳ない。

露出していた岩をマットで隠し、同じパートの練習を二人でやる。

Hくんは初手ガバ取りが厳しいとのことでポッケ取りからのムーブ解析に取り掛かる。

結局ガバカチ取りは頑張る以外に大した解決策は無いようだったので、がんばる。

でも、無理。全然無理。なに?

思いきろうとしても後ろの岩がかなり怖い。

仮に取っても今度は左の岩が邪魔。

内容よりも周辺の岩が気になりすぎて思いきれない。

上部もずっとそんな感じだった。

マットだけじゃ足りないので昼寝用のサーマレストも動員して上部も充実した体制に。

正直安心したいならマット6枚くらい欲しい。

僕はこの辺で大分意気消沈していたが、Sくんは登る気でいた。流石四段を登っているヤツは違う。

上部をバラし、下部で何度か失敗するも、核心のガバカチを止めたらスルスルと登っていってしまった。

というか、ガバカチの前もそれなりに厳しいのに全然落ちていなかった。強すぎる。

完登したSくんいわく、確かに二段という程でもない。初/二段くらいとのこと。

二段ならいけるっしょと思っていた僕が自惚れていました。と、そっと不可能課題リストに追加した。だいたい下地が悪すぎるせい。

マットがめちゃくちゃに多い時か、来世に期待。

Sくんが登って16時も過ぎた頃になったし、みんな疲れきっていたのでこの日は終了。

帰りにふじもとでメチャウマ焼肉定食を頂いて帰宅。

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ウマい肉を食うとド敗退していても満足した1日になってしまう。

珍しく中央道は渋滞していなかった。

まったりなクライミングだったけど、スラブの自分の実力が確かめられて満足な1日だった。