お登りさん日記

ほぼ岩の記録。課題のネタバレはがっつりするので悪しからず。

三峰で伊舎那天を登った

3月の終わりに三峰に行ってきた。

たけちゃんに誘ってもらって、ファンタジスタ夫妻、I瀬さん、Y子さんと子供たち、スーさんの大所帯。

僕の目標は伊舎那天

昨年、ひもを登ったあと数日トライして、バラしたのに仕留めきれなかった課題。今回で4日目。

自分の中では結構ピーキングした上で敗退している。

今はトレーニング再開しつつもピーキングは全く間に合っていない。

当日、予報では夏日に迫る気温になるらしかった。

翌週以降の週間予報を見ると雨マーク続き。

勝算無しと見て、晴れてる次の金曜に有給カードを切るか悩んだ。

恐らくこの日登れないとほぼシーズンアウトだろう。

悩んで、背水の陣と腹を括り、一日勝負とした。

9時頃到着して適当に体操してリガルマでアップ。

リガルマのマントル

1時間くらい皆でわいわい遊んで、僕だけ分かれて伊舎那天に移動。

午前の部

移動した頃には既にやや暑い。

先着組が5人くらいで各々の目標課題をかなりのペースで打っている。

人見知り発動しつつ、強気に割って入ってトライ開始。

離陸、右スロット出して、左ちょい上げて高いヒール。

そこからひもスタートの左手、悪い足にあげて、右デッド。

足が滑って落ちた。落ちたけど、思いの外戦える雰囲気で気持ちが上向く。

しかしその後、昼までひたすら初手取りで落ち続ける。

すっぽ抜けて落ちるところ。

心が折れそうになったので仲間の元へ逃げ帰ることにした。

休戦

戻ったらみんなで一輪車をやってるらしい。

たけちゃんは再登してみんなを煽り、

I瀬さんは沼ってキレてて、

ダンナジスタはアドバイスしたらシュッと登って宣材写真用に再登してた。

僕も再登するべくセッションに混ざる。

なんだか手も足も怖い。

左カチが刺さるくらい握って、スローパー返して、デッド。外した。

外して、吹っ飛びすぎてマット外まで転げ落ちた。

その後もっとカチを握って無事再登。でも握りすぎて左中指が裂けた。なぜか2トライで満身創痍になる男。

左手かなり握っている。

続いてキーになる足が欠けた奇妙な果実へ。

ダンナジスタとI瀬さんが付き合ってくれたけど暑すぎてみんな就寝。

下からトラバースしないとダメ説が出たけど、それは別課題で、追加しても初段らしい。

ダンナジスタとI瀬さんはトラバーススタートのカチで沼っていて意気消沈ぎみ。

スタートの持ち方を教えてあげたけどその後のパートも辛そう。

僕は一昨年くらいにやって出来なかった上部パートを解決したかったが、日当たりが良すぎてホールドがホカホカ。

マットも微妙に足りておらず、怖くて突っ込めなかった。

結局暑すぎて全員敗退。日陰になってそうな春と修羅に移動。

僕は前に登ってるし、疲れそうだったので応援。

たけちゃんはひもが目標のはずなのに激打ちしてて、それをスーさんに窘められていた。

女性陣はスタートで苦戦、I瀬さんとダンナジスタも上部のプッシュが怖くてなかなか苦戦していた。上部で僕も散々落ちたからわかりみが深い。

僕が移動した後にダンナジスタが完登して、Y子さんも棚取りまで進んだらしい。ナイス。

午後の部

15時半くらいまで遊んで、涼しくなってきたのでひもトライ組とともに伊舎那天へ戻る。

先着組も暑さで昼寝してて再開したばかりらしい。

僕らも混ぜてもらう。

PD9を塗り、気合いの一登ということで一発、上裸トライ。

スタート。スローパーにPD9がバチ効き。スロットへのデッドも良いところに入った。

左手が持てているとデッドが決まりやすい。

左ちょいあげてヒール。買ったばかりのスクワマのヒールが岩に食いつくのを感じる。なんだか良さそうな気配。

ヒールをかけたところ。

ひもの左手へ。なんとなく持てている感じがする。

合流の右デッド。持ててないと足が抜ける箇所だが、ちゃんと蹴ることが出来た。

デッドの直前。足が悪いので壁から体を離す。持ててないと離しきれずに足が抜ける。

足を振って、一旦左手ポッケを後ろ3本二持ち替えて、またヒール。右手を一段下へ下ろす。

また足を振って、左手寄せ。明らかに持てている。今までに無いくらいフリクションが良い。

寄せて足を振ろうとしているところ。

右手をスロットカチに寄せ、息を吸って、吐きながら右デッド。

発射体制。

ひもの分を数えたらかなりの回数外している一手。

ひもを登って以来は一度しか止まっていない核心部分。

この時は吸い付くように止める事ができた。

止まった。

初めての高度でかえって焦る。

普通に一手送れば良いものを謎に左手寄せ。

さらに謎に左足上げ。

滑らなかったから良いものの、古くなった前の靴だったら落ちてたかもしれない。

ようやく右手送ってマッチ。

判断ミスであげてしまった左足だけど、残り続けてくれた。スクワマに感謝。

リップへデッド、さらに一手送り。

朝一は水たまりになっていて、先に登った方が拭いておいてくれた。

それでもヌメっていたが、ここまで来たんだからと気持ちで押し切ってマントルを返す。完登。

うれしい。

感想

今まで目標課題を登った時は、まず安心して脱力、じわじわと実感とともに嬉しさがこみ上げてきていた。

今回は急に登れたのもあってか、登りきった瞬間に嬉しさがピークを迎えた。

最後のスラブで若干落ちそうになるくらい浮足立ち、下降路を駆け降りる。

それくらいには瞬間的に嬉しさを感じた。

グレードに関しては初めての四段なのでわからない。

トライして登れてない明らかにお買い損な三段がいくつかあるが、それよりは確実にマシではある。

初登時のヒールムーブをやっていないので、強度的には落ちている気もする。

正確なことはこれからのクライミングで明らかにしたい。

正直、今の時点でも四段を登れる強さがある気はしていない。

今回はトライしたタイミングも良かったし、PD9とスローパーの相性や靴の状態も良かった。

結構外的要因が味方してくれた感じがある。

もっと強くなって、多少条件が悪くても登れるようになろう。

とにかく、唐突に登れたのもあって、素直に嬉しさを感じることが出来たのが良かった。

夕方

みんなの応援をしつつ、周辺の課題を一人でトライ。

上級者の登竜門(3級)とか隣の無名課題とか、少し上にある無名初段とか。

無名初段は下地が微妙に悪く、マントル体制の手前から危ない落ち方をしたので深追いせずに敗退。

下からやるヒヅチはスタート付近が水没していたように見えた。

日が暮れて、全員力尽きたので華の湯でわらじカツを食べて、22時頃帰宅。深夜まで祝勝会して寝た。

成果

勝利のわらじカツ