お登りさん日記

ほぼ岩の記録。課題のネタバレはがっつりするので悪しからず。

四国ボルダートリップ!3日目

3日目は仁淀川のフューチャーエリアへ。

目的は超時空(二段)。

6時に朝食を食べて、7時頃出発。1時間半くらい車を走らせて駐車場に到着。ここから川沿いを20分くらい歩く。

ひときわでかい岩が見えてきたらそこがフューチャーエリア。

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超時空の岩。超雪月花がある側。

アップをしてさっそく超時空をトライ。

超時空(二段)

超時空はフューチャーエリアの中では高さが低めの課題だけれど、ルーフ部分の奥から始めるから手数はそこそこ多い。

オブザベから始めたが、核心部分のガバがカタカタ動いていた。ここを越えるときにこいつが抜けるとかなり吹っ飛びそう。

引っこ抜こうかとも思ったが、しっかり嵌っているようなので諦めてトライ開始。

スタートポジションにつくと、フットホールドがツルッとしていて不安感を憶える。

抜けると岩に踵落としすることになるので、前日の踵の打撲をどうしても気にしてしまう。

2枚しかないマットは腰や頭を守る位置に使ってしまい、足はお風呂マットでカバーするしかなさそう。

緊張しつつ離陸。足は抜けなかった。

アンダーを刺して、マッチ。左サイドプルまで上げる。ここが意外と遠い。それと、前日猫パンして抉れた小指にちょうど当たる形で突起が出ている。これでまた出血した。

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左手の小指が突き刺さって痛い!

なんとか耐えて、深いクロスでガバを右手で取る。

ルーフ部分にアンダーがあるのでこれを探ったが、オブザベの時より悪く感じる!

アンダーを保持するのは諦め、左手をそのまま送る。一応、動いているガバは躱して遠い方のガバへデッド。

が、遠すぎてダメだった。バラしてやってみても可能性はなさそうなので今度こそ観念して動いているガバを持つことにした。

バラしでの練習ではガバからガバへのデッドは数回で成功したが、スタートから繋げてやるとどうにも厳しい。

左手と岩の間に手を通すようにクロスデッドしているので、岩か左手を叩いてしまって右手が通らない。

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クロスデッドで右手を通すところ。針の穴を通すような気持ち。

たまに通せても足が遠くなりすぎて抜けてしまう。

バラせているのに通せない苛立ちが余計にムーブの精度を不安定にさせてくる。

さらに、この日は11月なのに汗ばむ程に日差しが強く、(高知自体暖かい気候なのかも)手もホールドもヌメるし、ルーフを抜けた時に丁度日差しが目に入る位置にホールドがあり、核心を越えても狙いが定まらずに落ちるリスクがある。

かかとの打撲や小指の傷の痛みもプレッシャーになり、時間が経つにつれ完登が遠ざかるのを感じ始める。

悪い流れに入ってきているのを感じたので、ヨレて敗退するのを避けるのも兼ねてトライのスパンを大きめにとることにした。

結局この判断が効果があったようで、とりあえず苛立ちはおさまり、核心のガバからガバへのデッドは軸足の膝を立てることで掻き込んで、足の抜けを防ぐと精度が上がることを発見できた。

体力温存のため日陰に逃げて休憩しつつ、太陽が雲に隠れる瞬間を狙ってトライ。

数回の後、ようやく核心を止めることができた。

あとは全部ガバだけど、ヨレているので安心はできない。一手一手きちんと慎重に出して、無事完登。

苦労したけどこれにて四国の二段をゲット。

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疲れたし満足していたけど、隣のパーティが超雪月花を楽しそうにトライしていたので気になって混ぜてもらうことにした。

超雪月花(初段)

この課題は雪月花(3級)のLow start版。下部がやばいから初段というよりは、強傾斜のパワームーブをこなしてヨレた後に恐怖感のあるリップ取りに耐えられるメンタルがあるかどうか、といった感じの課題。

名前がかっこいいのでちょっと気になってはいた課題だけれど、下地は超時空よりも下がっていて、石ころがゴロゴロしているのでマット外に落ちたら無傷では済まなそう。

幸い居合わせたパーティが大量にマットを敷いていたので下地のリスクはかなり下がっている。

先の人のトライを見せてもらいつつ、フラッシュトライをしたが、スタートのムーブを間違えてしまい失敗。

無かったことにしてすぐにもう一度トライ。

スタートは超時空と同じなので問題はない。初手がオープンアンダー。かかりは良い。

アンダーを引いてガバをとり、足をあげて大きめのガバまで繋ぐ。

そこから雪月花のスタートまでキャンパで行って、かかりの良いカチで耐える。

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キャンパのパート。ヨレるので優しくデッドする。

次はガバだったけれど、ここでホールドがわからなくなってしまい、モジモジしていたらパンプしてフォール。

リードをちゃんとやっていなかったツケを感じた。

休んでいる時にムーブをまた見せてもらったら、自分は全然違うところをピンチ持ちしていた。

正解は上部のカチだったようで、完全なオブザベミス。言い訳だけど、この岩はシワと凹凸が多くてホールドがわかりにくい。

休んでから再度トライ。今度は間違えなかったが、単純にカチ取りの手順を間違えてまごついてヨレる。上部のガバでレストしてもパンプが戻らない。とりあえずそのまま次のカチを取りに行くが、すでに肘が上がってきてしまっていた。再びフォール。

上部のホールドを教えてもらい、イメージをしっかり固めてから再度トライ。

完璧な手順でカチパートを越え、ガバ取りも一手省略して到達。それでもそこそこ腕は張っていたけど、カチを持っても肘が上がるほどではない。慎重にリップを取る。正直かなりビビっていたけど、問題なくトップアウトできた。

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最後のカチを握る持久力とメンタルが求められる。
高さがあって怖いしヨレるけど、その分登りごたえがあって満足度が高い課題だった。ホールドも基本的に良いのでメンタルに自信があればお買い得な初段かもしれない。

R33エリア

超雪月花を登ったところで15時すぎたくらい。

まだ日暮れまで少し時間があったので、R33エリアの魔空をトライしに移動。

フューチャーエリアからは30分くらい。帰りのアプローチもあるので1時間くらい。

しかし、途中で結構な量の通り雨に降られ、不安になりつつアプローチ。

岩自体はルーフ上になっているので濡れないと思ったが、一応偵察ということでマットなしで岩まで向かうことにした。

アプローチはごろごろしている岩を5分くらい歩く必要があり、岩も濡れていて滑りやすい。魔空の岩につくまでに数回転びそうになった。

ようやく岩についたが、魔空のキーホールドと思われるホールドがかなり動いていて、外そうと引っ張っても綺麗に嵌っているようだった。でも転がるように動くので実際にトライするときに外れるリスクが高そう。

アプローチが予想外に遠くて悪かったこともあったので、トライは断念。また来た時に挑戦しようと思う。

夜は高知市の方まで戻り、とり焼き(焼肉のスタイルで鶏肉を焼く)店で土佐焼きっぽい味付けの鶏肉をいただいた。

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おいしい

まとめ

この日の成果

超時空(二段)、 超雪月花(初段)