楽しかった恵那ツアーも最終日。
この日は前日から天気も良かったので6時に起きて7時ごろ出発した。
最終日、僕の目標は前日敗退したレッドブル。Kくんもゴールデンクラックに敗退しているのでそのリベンジ。IくんTさんはペシミスト。Hくんはカメラマン。
Kくんは1日ゴールデンクラックにトライするとのことなので電波塔で別れ。IくんTさんHくんはペシミスト方面へ。途中アルケミアをトライするそうなので、僕はアップのためにアルケミアまで同行することにした。
アルケミア(初段)
アルケミアの方面はトポをみても道が分かりにくく、Iくんが迷子になったのもうなずける。
迷いそうになりつつ、デストルドーの岩のあたりまで来てからそれっぽい方角に歩いたらレアック(二段)がある岩にたどり着いた。
初めは気づかなかったがアルケミアはそのすぐ裏にあった。
周辺を歩き回ると、すぐ下にオンモラキ(初段)の岩、道沿いに歩くとルーフの岩(名前忘れた)があり、この辺りは岩が密集していることがわかった。
木にぶら下がったりしてゆっくりアップ。10時くらいからトライ開始。
アルケミアは120度のフェースの左下からカチカチしつつ立ち上がり、カンテにデッド、コンプレッションで押さえながらリップもパワーで耐えて上がっていく内容。
綺麗なフェースと程よい強傾斜でナイスな感じ。
スタート付近、フットホールドは飛び出していて分かりやすい。手は色々ありそうで迷うが、気持ちインカットしている部分で始める。
右手をフレーク気味のカチを握って、左足を上げる。見た目ほど傾斜を感じない。たぶん、足が出っ張っていて手はインナーホールドなので体制としては薄かぶりと同じになるんだろう。
そこからインカットしたカチを握って切り返して、カンテのガバ部分にデッド。
小さい足に乗って、右手を送る。一応止まったが微妙に滑る。
なんかフラッシュできそうな雰囲気だったが、この日最初のトライだったことや上部が悪そうだったこともあり、一旦この辺で降りる。
少し休んで再度トライ。
今度はカンテパートも滑らず止められた。そのままリップへドン。はまらずフォール。
その後みんなのトライから情報を集めると、リップ取りの時に左足を悪目の足にまた上げると安定するそうな。
再度トライ。確かにリップ取りの時に左足を固定するとバッチリ止まる。
そこから左ヒールをかけて、リップの三角部分の左側ガバを持ってマントル体制に入る。
しかし、手順を間違えてマントルが返しきれない!一度下がって、もう一度試そうとしたが、力尽きて変な落ち方をするのも嫌だったので一度フォール。
手順を再確認すると、リップ奥のガバカチを左手で取ると詰むらしいことがわかった。
レストして、再度トライ。
再びリップを止め、予定通り右手で奥のガバカチを取る。体制を上げて、左手をプッシュに返してマントル。
無事完登。と思いきや、マントルを返した後のスラブ面が微妙に長い。コケにビビりながら登るが、どうやらこの岩には平らなところが無いようで、頂上のガバを持って顔を覗かせると、そのまま反対側の急なスラブ面が現れる。
岩の頂上からまたがるようにして端まで渡って下降。
今回は乾いていたけど、雨の後とかでコケコケスラブが濡れていたら怖そう。課題自体は結構好き系で面白かった。
少し休憩して、みんながペシミストに向かうとのことだったので自分はレッドブルに戻ることにした。
レッドブル(三段-)
前日のリップ落ちからのリベンジ。
既に時刻は13時頃、コンディションも良い状態だったのでこの日は既に盛況だった。
前日敗退した人たちと共にセッションに混ざる。
思い出す必要もない。なんなら1トライで登ってやろうと思っていたくらい。
早速トライ。感触は悪くないが、トゥ解除のところで左足も切れて落ちてしまった。
ここからひたすら沼りまくり、トゥ解除で落下し続け、徐々に序盤のカチパートでも落ちるようになってしまう。
トライの間隔を10分おきくらいにしていたが、ヨレを感じるので20分おきくらいに伸ばすことにした。
手を冷やさないようにカイロで温めていたが、温めすぎてヌメっていたのでこれもやめて、散歩などで体の暖かさを保つ。
帰りのことを考慮して16時撤退と予め決めていたので、精神的に余裕がなくなってきた15時半ごろ、再びランジパートまで到達できたが良いところに入らずフォール。。。
このトライで二の腕がヨレきっていることがわかった。経験的に変なところにヨレが来ている時は登れないということもわかっていたので、次のトライをラストにすることに決めた。
さらにレストして16時直前、ラストトライ。
今まで以上に集中して、慎重に手を進める。
三手目、保持する場所が少し違うだけで感じる難しさがかなり変わってくる。事前に確認した箇所にちゃんと当てることができた。
四手目、一度分かれば外さないが、単純に最も悪い。信じて握り込む。
トゥを初手に上げて、五手目、ピンチできる場所まで体を引き上げ、握る。不思議と先のトライで感じた二の腕のヨレは感じられなかった。
トゥの解除。爪先に集中する。何度も足が切れて落ちた苦手なパートだが、なんとか残すことができた。
六手目、水平カチを取って、足を解除。大きめの振られを耐えて、ランジ体制を作る。
七手目、核心のランジ。ここまでの流れはかなり良かった。意を決して跳ぶ。外さずに止められた。
さらに水平ガバに跳び、左手を寄せる。前日のすっぽ抜けがあったのでかなり注意して、フレークガバへ。
ラストトライで登り切ることができた。
正直高度が下がり始めた段階で絶対登れないと思っていたので自分でも驚いた。
降りてきて見ていた人たちとグータッチして、じっくり喜びを噛み締める。間違いなく今までのクライミングで一番嬉しい完登だった。
最終日の成果
完登
- アルケミア(初段)
- レッドブル(三段-)
恵那、本当にいいところだった。なるべく早くまた来たい。
旅行を計画してくれたIくんに圧倒的感謝。
そしてカメラマンをしてくれたHくん、めっちゃいい動画を撮ってくれた。何度でも見れるくらい良いのでぜひ。