GW後半、雨やら別の旅行やらで全く岩に行っていなかったので週末に瑞牆に行ってきた。
ついに車をゲットしたので自分の車で!と思わなくはなかったが、数ヶ月に1度運転するペーパーなりかけ状態が4年くらい続いていたのが流石に不安だったので八王子でGくんHくんと合流。Gくんのセレナでそのまま出発。
一応運転の練習はそこそこやれているので近いうちにマイカーで岩にも行きたい。
GW & ピーカン & 暑すぎない ということで中央道は激混みかと思いきや、案外空いていて、普通に8時半ごろに到着。
どうやらみんな真ん中の三連休に遊び尽くしてしまったようだ。
まずは僕の希望で山形県エリアへ向かう。
アップ、阿修羅(初段)
今回の目標は阿修羅(初段)だけど、まずはアップということで、少し下にある背骨岩のガバ地帯をトラバースしたり、背伸び運動(3級)、スケルトン(5級)を登った。
スケルトンが地味に悪く、下地も岩なのでそこそこ緊張した。
体感的には背伸び運動よりも難しかったが、背伸び運動はスタートのガバからすぐに届く範囲のガバに出て登ったのでラインが違っていそう。
たぶんチョークがついていたポッケを駆使して左上ぎみのラインが正しそう。
とはいえ深追いはせず、今回はすんなりとアップ終了。
早速阿修羅をトライ開始。今回はDay2で、初めてのトライは一昨年。
当時は貫徹明けに登りに行って、クラック最上部までは高度を出せたものの、そのあとはスタートの左足が全く踏めなくなって敗退したのだった。
今回はボチボチ寝ているのでスタートは踏めるはず。
前回の敗退が悔しすぎて何も記録を残していないので雰囲気でスタートを始める。
ところがチョーク跡を頼りにスタートしたらどうやら左手が一手分低かったらしく、スタートからクラックまでのシークエンスでごちゃついた足技を出す羽目になった。
数回試して「こんなんじゃなかったな〜」などと言って、他の人のトライを見ると、普通に左手は届く範囲でクラックの上側を持っていたのでそれに倣う。
まずは前回どハマりして敗退となったスタート足。今回は割と使われることが多い右足の窪みは使わず、そのちょい右上のフットホールドを踏み、少し状態が上がったところから左足を踏みに行く。
これが自分には相性が良く、一度も左足が抜けることはなかった。
そこからクラックをわしわし上がり、前回の最高高度まではすんなり到達。そこからのムーブに迷ってフォールが続く。
あとスタート右手が痛すぎる!最初は素手だったが、Gくんにアドバイスをいただきテーピングを装着。
これで痛み軽減したぜ〜とか言っていたら、トライ中にポッケのエッジが当たる部分の皮膚がむけていたことが発覚。
どうやら痛くなくなったと思い込んでいただけでテーピングした場所には当たっていなかったらしい。
プラシーボ効果がめっちゃ効く奴と思われてしまった。テーピングを増やしてトライ再開。
クラックの後のムーブは自分の中で選択肢が2つあり、右足を先にあげるかアンダーを取りに行くか。
右足上げの候補も2つあり、スタートポッケか一般的に使われるスタート左上のフットホールドか。
アンダー取りの候補も2つあり、スタートポッケかその右上にある4つ穴か。
まずアンダー取りから試す。4つ穴は結構悪いので、スタートポッケを取る。しかしそうすると足上げが高すぎる!柔軟でどうにかなるとは思えない。
これは自分には厳しいと判断し断念。
次に4つ穴から足上げを試す。しかしこれも、4つ穴が悪いので足上げしようとすると手が抜けてしまう。頑張り次第ではワンチャンあるが、居合わせたベーキャン時代の知人のYさんからアドバイスをいただき、このムーブもパス。
アドバイスを元に、足上げからアンダー取りの手順にした。
まずは足上げからスタートポッケを狙う。が、これも結構探りにくい。結局最後の選択肢であった4つ穴狙いに落ち着いた。
その時はなんとも思わなかったが、今にして思うと、真面目に考えてたのに4パターンを総当たりして一番最後に正解を引いたことになる。。。オブザベセンスがない。。。
ともあれこれで核心とされる足上げ〜アンダー取りのパートを解決。ここから左足を上げて、ガバポッケ取り。。だが、左足を切ったらバランスが崩れてしまい、このトライでは完登ならず。
20分くらいレストして、再度トライ。
クラックを超えて、足を上げて、アンダーを保持。左足を切る。
クラックの末端を保持している左手はピンチを意識。バランスを崩さずにいることができた。
そこから体制を戻し、ガバポッケ取り。一応中継できそうなシワにもチョーク跡があったので触ってみたが、模様でしかなかった。
模様はスルーしてガバポッケを保持。フラッギングでバランスをとりながら、マントルのパートに行く。
阿修羅はマントルも難しいと聞いていたので不安だったが、ここでチョークアップする人も多いのだろう。リップのポッケにはちゃんとチョーク跡が残っていた。
おかげで迷うことなくポッケを保持することができた。
あとは足を上げて、奥のさらに小さいポッケをとって、マントル。このパートは無事に一発で突破。
マントルは想像していたよりもやりやすかった。とは言いつつも、最後のスパイスとしてはなかなかいい味出している。
体感的に、マントルは小川山の忘却の河よりはやりやすいと思う。あっちは二段なので当然かもしれないけど参考までに。
僕が完登して、スタートの痛さにウンザリしはじめていたIくんGくんもトライ終了。
続いて少し上部の十六夜(初段)に向かう。
十六夜(いざよい)
十六夜は自分も苦手意識があるスラブ課題。GくんIくんはスラブ好きなので楽しみそうにしていた。
自分も過去に登ったスラブ課題となると、グロヴァッツスラブとかフリークエントフライヤーズとか、結構手で持てるホールドがある系(後者はラインが怪しいけど)なので、挑戦の意味ではやる価値を大いに感じていた。
Gくんは去年触ったことがあるそうなので、アドバイスをもらいながらトライ開始。
まず離陸から難しい。スタティックに粒に乗るのではなく、地ジャンぽくスッと立ち上がる方がいいらしい。
こういうのは専売特許とばかりにGくんは猛烈に上手い。
右手のわずかなホールドを親指で押しながら簡単そうに立ち上がる。
僕とIくんはしばらくスタートに苦しめられた。
結局僕は Gくん方式の親指プッシュではなく、ガチャ持ちぽく二つのくぼみに指を合わせる方法で右手を保持。離陸は左手を腕サイファーで勢いをつけながら立ち上がる方式でスタートに成功することができた。
そこからすぐ上の溝に右足、左足の順番で足をあげる。これが壁に張り付きすぎて全然見えない。
靴越しの足の感覚と距離感を頼りに足を移動する。後は踏めていると信じるのみ。
スタートは序の口。Gくんも苦戦を強いられる。
一、二歩目(スタートは除く)は僕はそれなりに黒くなっているオーソドックスそうな場所を狙う。
何度かやって、右足は左足から足0.5個分くらい空けた場所にわずかに上げるとベストポジション、左足は真上に上げて左寄りに探るとベストポジションになるとわかった。
そして踏めていると自信を持てたトライで三歩目まで上がることができた。
三歩目は右足クロスでのっぺりした少し高めの足に乗り込む。
ここがアウトサイドエッジにせざるを得ず、じわじわと靴の中で足が滑るのを感じる。
そこから立ち上がって、四歩目の左足と左手のホールドが見つからず、右足が抜けてしまいフォール。
悔しい〜〜〜というよりはもどかしい〜〜〜という気持ち。自分の頑張る気持ちよりは足りない技術面で落とされるのでスラブはいつもちょっとイラッとしてしまう。
結局この後、三歩目にのって立ち上がることができずに敗退。。。
Gくんも僕と同じ高度までとなった。
三歩目が優しいようで曲者で、一発でベストの場所を踏めないと体制的に踏み直せないらしい。また来たときに三歩目ガチャ挑戦としたい。
時間は13時を回ったくらいで意外と時間があるので、今度は少し移動してガリガリ君がある四の谷へ移動。
ガリガリ君(1級)
駐車場まで降りずに綺麗に整備された山道を歩くと四の谷を横切る沢まで意外とすぐにつく。
沢まできたらヒイコラ言いながら沢沿いに上に上がればガリガリ君の岩に到着。
ガリガリ君はまだ学生だった5,6年前にちゃんとトライして敗退している課題。
地味に因縁があるが、1級の中でも難しい部類とされているらしい。
岩登りを頻繁にするようになって3年くらい経つので流石に今回は登って成長を示したい。
当然ムーブは全然覚えていないが、上部の浅〜いポッケの保持の仕方がわからず敗退した覚えがある。
ちなみにGくんは去年画期的なムーブでわりとサクっと登ってしまったらしい。
なのでHくんと二人で挑戦。
僕はちゃんと完登するべくお昼ご飯を食べて昼寝をしてからトライすることにした。
30分(たぶん)くらい寝て、起きたらHくんが登っちゃってたらヤダな〜と思ったが、ちゃんと苦戦していた。よかった(?)
僕もトライ開始。とりあえず薄い記憶を頼りにガバ地帯にヒールするムーブでやってみるが、全然無理。完全に不正解と感じる無理さ。
またしてもGくんアドバイスによると、ガバ地帯の右下あたりにトウがかかるらしく、右足でトウをかけた足ピンチで立ち上がると上部の浅ポッケを楽にとれるらしい。
ありがたく参考にさせてもらいいざトライ。
浅ポッケまでスムーズに届く。画期的!と思いきや、ポッケがちゃんと悪い。左手が離せずフォール。
とはいえ1級のホールド。(難しめかもということを差し引いても)頑張れば持てそうな気配もある。
少し迷ったが、もう一つのガバ地帯をアンダー持ちするムーブも試すことにした。こちらはアングラ店長のハシモトクライミングチャンネルのガリガリ君ムーブ講座を参考にした。
ガリガリ君ムーブ講座、何回登ってんのというくらい丁寧に登り方を紹介しているので、ガリガリ君にお困りの方は是非。
講座:瑞牆「ガリガリ君」登ってみました。後半にムーブ実演解説あります。 - YouTube
アンダー持ちムーブは、左足の踏み込みをかなり頑張る必要があったが、個人的にはこちらの方が得意なクライミングに持ち込める。
頑張って踏み込んで、左手をポケットにデッド。ここは得意のコンプレッション力を発揮できるのでなんとかなる。
ここからリップのスローパー取り。左手のポッケの保持が微妙に信頼できず、右足ヒールをサボってスローパーに出したが全然止まらず。
ここから若干沼りかけて、左足が乗れてなかったりイマイチなトライもあったが、右足ヒールをサボらなかったトライでなんとか完登。
過去の自分に勝ちたい一心で登った。
残念ながら完登動画は携帯のバッテリー切れで取れなかったが、成長していた(ムーブはパクリだけど)ということで満足。
体感的にはムーブの選択肢が多くて迷う & どの選択肢でもちゃんと強度がある ということで、v7の初段でもいい気がする。普通にこれより登りやすい初段はたくさんある。
ムーブに迷わないのが登るコツかもしれない。
Hくんはトウフックのバージョンでトライしていたが、十六夜トライで足が終了しており、スメアが利かせられなかった様子。
1日の前半にスラブをやり込んでしまうとつま先の痛みで登れなくなってしまうことがわかった。
僕が登り、Gくんも昼寝から復活して再登を果たしたところで、近くにある祭りの花へと移動。
祭りの花(1級)
こちらは学生の頃のうちに登れた課題。人気課題ということでHくんにおすすめした。
僕も久しぶりに再登を目指す。だいぶ過去に登っている課題だと、登れなかったら弱くなってしまっている!というプレッシャーがあるが、過去の追体験をすることで思い出を振り返ることもできる。
とりあえずムーブを思い出しながらやるが、スタート右手のガバアンダーをあえてマッチスタートしたことしか覚えていない。
左側に限定があるような無いような、微妙な記憶だけが残っている。
GくんHくんは疲労がかなり足に来ていて、スタートのスメアに苦戦。
僕が先行してポッケの後のムーブを探るが、右手は悪い縦カチ以外めぼしいホールドはない。
ラインも思ったより左上に上がっていく感じに思われる。記憶だともう少し右寄りに上がった気がするけど、、、気のせいな可能性の方が高い。
大したホールドもないので諦めてリップにデッドしてしまうムーブを試す。
でもこれが案外出にくく、全然距離が出せない。
ポッケはあんまり良く無いが、足がガバなので適当にやってもいけそうなのに不思議。
30分くらいあれこれ試して、Gくんが足位置をガバより少し右のカチっぽい足にしたらあっさりデッド成功して完登。
僕も真似したら急に簡単に登ることができた。しかしこんな登り方だった覚えがない。。。
いまいちピンとこなかったが、ひとまず再登できてよかった。
ガリガリ君に比べたら確実に登りやすい。小さいけど下地はちょっと悪いのでマットは必要。
なんとか登れたので近くにあるFloatin(六段)を見てみたくて発射台に向かうと六道のメンバーがちょうどトライしていた。
軽く挨拶して遠巻きにトライの様子を見ていたが、キャンパ以前に離陸から難しそうにしていた。六段なだけに核心意外も存分にむずいのだろう。
祭りの花に戻るとHくんも無事完登していた。
最後に30分くらい時間があまったので、僕の希望で裂けた青空に向かう。
裂けた青空(初段)
阿修羅、十六夜と同じくV8の初段なので30分で登れるとは流石に思っていないが、次回の種まきに。
到着すると、思っていたよりも高い岩だった。エレスアクベと同じくらいあるんじゃないだろうか。
GくんもHくんも力尽きていたし、高さもあるということで僕だけトライ。
とはいえ、僕もヨレきっており、案外パワーを使わされる下部の甘ガバレイバックを越えてリスキーな上部に到達する勇気が出せず。
時間的にもう30分くらいなら粘れなくはなかったが、粘っても怪我のリスクだけが上がると思い、あっさり敗退。
次回はもっとフレッシュなときに挑戦したい。
まとめ
完登
- 阿修羅(初段)
- ガリガリ君(1級)
- 祭りの花(1級)(再登)
敗退
- 十六夜(初段)
- 裂けた青空(初段)
帰りの中央道はなぜか怖いくらいに空いていて、初めて暗い中央道を見た。
八王子で解散したあとの自分の運転がかなり信頼できなかったが、コーヒーを飲んで頑張って事故らず帰ることができた。
相変わらず運転は結構緊張するのでもっと練習して早く慣れたいところ。